2009年10月30日

iPod Touchで書道(iShodo)

ペンタブレットを使ったら実用になるんぢゃないか?と書いたプリントマジックの達筆機能。

ペンタブレットではなくて、iPod TouchやiPhoneのようなタッチインターフェースのあるもので動かしてもいいかもね。。。。。

と思っていたら、今度は別のソフトベンダーからそのTouch/iPhone向けに「iShodo」。iTunesのAppStoreで115円だす。開発元のユビキュタスって、最初は任天堂のDSi用にWiFiモジュールとTCP/IPプロトコルスタック書いてたところだっけ。

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アプリの詳細はサイトを見ていただくとして。作品をネットに投稿できるのは以前紹介したAir書道と同じ。

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ちゃんと墨と硯、それに水滴まで置いてあるけど、インタラクティブに操作できる訳ではないのであまり面白くない。有料β版っぽい仕上がり。

はやりのTwitterに連携させて、「筆でなにか一筆嘆く」→「ネットに投稿する」→「Twitterで告知」→「Twitterでフォローしてる誰かに嘆きを『見て』貰う」という余り生産性のないソーシャル(笑)が可能。ソーシャルに価値なんか求めちゃいけないっか。

あ、そうそうiShodoの優れている(?)ところは筆で書いているとちゃんと墨が薄くなるのですよ。かすれていくというのではなくて、どんどん淡墨になっていくというところがアンリアルですけど(どこから水が湧いてくるのかというツッコミはなし)。渇筆まで再現できるようになったら、半紙要らなくなるかも知れない(ナイナイ)。

指で書いていると指圧をうまく筆のタッチに反映させてはいるなと思いました。ソーシャルネットワークとはなにも関係ない技術応用だけど。いや、いまの世の中なにが大化けするかは分からないぞ〜

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2009年09月29日

手書き毛筆生成アプリ

なんと「王義之」モードまである達筆(!)っぽい文字を生成してくれるソフト。PrintMagic


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ちょっとやってみた。マウスを使う人ではないので、なんとノートPCのタッチパッドから。これで字形はおろか直線をなぞるなんてこと自体がそもそもムリ!なのだが。

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こんな調子。ペンタブレットで入力したら結構使えるんぢゃないかなあ。

AdobeのAirアプリケーションでAir環境をインストールする必要があるところは以前紹介したAir書道と同じ。


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2009年08月15日

これは見ておいても損がないだろう。。。

これ1枚でも見ておいて損はないだろう、と思った。

楊Wによる墨梅図。



元の時代にあって、この完成度。空間。季節感。感情。

「シアトル美術館所蔵 日本・東洋美術名品展」全般はやはり日本美術が中心だったが、後半の一部が中国美術、韓国美術、アジアに割かれていて、その中にあった作品。
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2009年04月12日

変な習慣

硯の上で乾いた墨の色を見る、というのはあまりしないらしい。

顔料としての墨の色合いを見るには(比較のしやすさでは)いいと思うのだが。

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例えばこの硯の上のシミを見ると、全部で4つの墨の色を乾いた状態で比較しているわけだけど、4つのうち1つだけ大きく色合いが違うことがわかる。同じ黒なのに。

(ちなみに一番上が文革期、真ん中が清末くらい(たぶん)の徴墨、下の左が道光時代のブ源、その右が近作ではあるが古法に倣う徴墨)。

どれが良いのかは好みもあるでしょう。水墨にするのか書にするのかにもよるし、紙だ何だにも(略)。

勿論、光の質や強さ明るさでも様々に変化する。

好みの色を見たかったら光を変えてみることもある。窓の近くで見たりとか。電球色のライトの方が良いとか。

時々、白いタイルの上でやってみる。煤の黒さがよくわかる。蒔絵で漆を色素と混ぜたり、溶媒で溶いたりするのに白いタイルを使う習慣からかも知れないが。

水墨をやるひとならともかく書道ではあまり白いタイルとか絵皿は出てこないらしい。

たしかに書道用品店で白いタイルを売っているのは見たことない!
 
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2009年03月16日

民国期?兼毫筆

冨美堂の新春初売セットに入っていた兼毫筆。

無銘なので出生については想像するしか。

いやだからこそ格安で手に入れられたワケで。

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無銘の筆が多くあったという理由は簡単。昔は筆どころか自動車までもがみんなSPA、つまり作っているところで売っていたから。それに実用品にいちいちブランドなんか付けていられない。ブランド価値が重視されていた時代でも、そんなものに一目置く消費者たちでもなかったから。真に無印良品。そもそも「生産者」「流通」「消費者」などという分担すらも生活者の目には希薄だったろう。これらの分類は経済学者が後義的に生み出したもの。消費経済的な分析とは軸が違うけれども、書家が墨作りに関わっていたりとか、筆職人に指示を出したりとかよくあったらしい。書家も道具を使いこなす職人の一部であった訳ですな。

みなが生活に必要なモノを実直に黙々と作って店先で売っていた時代。

中味がないものに名前(ブランド)だけ付ければ結構いいオネダンで売れる時代に生まれた自分たちは見分けることもなく通り過ぎてしまったものが沢山あったに違いない。
 
だからこそ、こういった見逃されてしまう存在にいまなお一目を置くことが出来る目利きの存在意義は大きい。
 
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2009年03月07日

「三清書屋硯(さんせいしょおくすずり)・墨」出版

書家で兵庫県立吉川高校教諭の公森(こうもり)仁(ひとし)さん(60)=三木市=が、中国のすずりと墨(すみ)を紹介する「三清書屋硯(さんせいしょおくすずり)・墨」を出版した。(神戸新聞の2009/02/19付記事へのリンク)



とりあえず送料が一番安そうで(1冊注文だけなら送料60元)、配送も海外EMSで速めに到着するamazon.cnの商品掲載ページをご紹介

なお、この著者がご自身のコレクションをまとめたもう1冊、「筆」の巻は有楽町冨美堂のびんてん氏も紹介しておられます。

 


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2009年02月16日

Air書道

「水書き」というのが書道にはあるが。

これはそのPC版。というか、ハヤリのコミュニティ版。

Air書道。

ひょっとしてヴァーチャルに(というよりも完全自己陶酔で)ギターソロを繰り広げるエアギターのノリ??

墨書き同様、一度書いたら消せない、Undoなんてあり得ない、というところもパソコン時代にはあり得ないこだわり仕様!

朱書きもできるので、添削も(?)

コミュニティなので、自作を投稿することが出来る。投票でランキング上位も目指せる!とりあえずペンネームを勝手に捏造してアップロードすればよいから、どんな駄作でも(たぶん)大丈夫。

勿論、力作もある。

そして書だけではなく、水墨画な投稿がおおい。マウスで書を書くのはきつすぎるからね。

こんな調子(笑)。

 
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2009年02月06日

青羊その後

中国語が公用語になっていないATENARI研究開発部が直面した中国語ボキャブラリ問題

解決編である(笑)。

「うーむ、中国語用の電子辞書買うのは不可避かなあ」と思っているところへ神の救い。


手書き認識で中国語を入力すると辞書検索してくれるサイト nciku


辞書検索の結果は英語だが、うち英語は公用語なので(汗)。それがまあ嘘だと仮定しても、ネット上での英語辞書検索はそこらじゅうにありますねん。例えばアルクの英辞郎とか。辞書検索が中国語→英語→日本語の2段階になるけど。

ncikuの手書き認識は心強い。なにしろ電子辞書を買わなければだめか?と思った理由が、「読めない中国語をどうやって検索する?」であったのだから(最近の電子辞書は手書き認識標準装備)。読めなければpingyinでも入力できないし。radicalから探すにも手間かかりそうで。

入力の手間という障害についてncikuで便利なのはブラウザプラグイン/アドインが用意されていて、Windows標準のInternet ExplorerばかりかFireFoxでもマウスを調べたい中国語漢字にかざすだけ(マウスオーバー)で検索してくれるところ。その上、その漢字を男女それぞれの音声で読み上げまでしてくれる。「マウスかざすだけで検索」は無意味にワンセグまで視聴できるようになっているさすがの携帯電子辞書でも出来ない。

(異体字ではない)日本語漢字にも共通に現れる中国語文字の検索だったら、サイトの検索ウィンドウで普通に日本語入力を使って漢字を入れればよい。サイトのエンコーディングはUTF-8なので、文字コードの問題は発生しないようだ。日本語を使う日本人にとってはかなり使い勝手が良い。

文学作品を読むのは無理だろうが、簡単な図録みたいなものの説明文を解するには充分だろう。おかげで先に掲載した「文房用品辞典」の中の用語定義で判らなかったものも(たぶん)理解できた。

ということで、本題に戻って、「青羊」の意味。ゴーラルですと。カモシカみたい?

チベット、ビルマにかけての中国西部にいるということだから、その毛が筆の材料になっているのは間違いなさそう。
 
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2009年02月03日

青羊?黄羊?

中国アマゾンを覗いていたら、2004年上海書画出版社刊行の「文房用品辞典」なる書籍を(リンクは中国アマゾン-joyo 卓超-の商品ページへ)。

目次を見ると筆が種類別に記述されている。

「羊毫」「紫毫」などおなじみの物は良しとして、「鹿(シカ)毫」「鶏(ニワトリ)毫」も日本ですらあるからと理解して、「冬狼」「北狼」本当に今でも毛の季節や採った地域で区別しとるのかな時々見かけるけど、と疑問に思ったりして、、、むむ?「青羊」「黄羊」。。。。なんぢゃこりゃ。

青巻紙黄巻紙ではあるまいし(笑)。

どうやら中国語のボキャブラリーでひっかかってる。黄羊は「モンゴルガゼル(蒙古羚)」のことらしいが。。。羊ではなくて鹿ではないか。青は。。。??

どなたか教えて(涙)。

なお書虫東方書店でも発注できる模様。「書虫」ならば最低送料がないので単品ならばお得かも。
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2009年01月23日

古銅の筆立

神田須田町の清雅堂で古いカタログを見ていた。昭和37年発行のあたりから揃っている。今なら唸ってしまうようなものが沢山掲載されている。李鼎和や載月軒の筆とか。平気で明末の古墨とか。「もっと早く生まれればよかった!」などと言っていたら、「そこに載ってるのでいまもそのままのがあります。」と言って出されたのがコレ。

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古銅製の筆立である。古銅というのは古い銅食器や銅部品などのいわゆるスクラップを溶かして再生したもの。それを型に流し込んで作ったらしい。

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銅で新たに作った物や単に経時変化してサビ(緑青)が噴いたものとは明らかに異なる独特の雰囲気。「なんか良い感じ」、とATENARI商品開発部も頷く。

この筆立を作った職人は古銅で矢立を作るのが本業だったという。同じ昭和37年のカタログを見ていると、法帖や書道用品に混じって確かに矢立が掲載されている。数は売れなかった、と言うことだが墨を使って寸法を出すための大工用道具までもが墨つながりで(?)書道用品店の取り扱い品というところが面白い。

わざわざ銅製品のスクラップを溶かして古銅として再生していたところ、まだ日本が貧しかった時代の面影が感じられる。ガラス製と違って筆先の状態が外側から見えないというのはなんとも不安なのだが、それはわれわれ現代人の便利・効率に固められた生活から来る感覚なのか。

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これがその昭和37年当時のカタログに掲載されていた内容。当時70円。いま2200円。
 
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そしてその表紙。カタログと言ってはいけないのだった。「定價表」。いま2200円の筆立がたった(?)70円だった年の同じ「定價表」に李鼎和の筆が1500円。それがとんでもない高級品であったことがここから判る。

 
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2009年01月10日

「日本の職人展」〜東急東横店にて14日まで

1月14日水曜日まで東急東横店8階催物場で開催されている「日本の職人展」に「鳳竹堂」(紹介ページへのリンク)が出展している。ATENARI研究開発部オススメの東京都板橋区の筆舗。飾りっ気なしの実直な江戸筆を作る。


鳳竹堂を経営する佐久間親子の息子さんが会場にいる。この人の筆に向ける真摯な姿勢、お客に対する誠実な語りは感動的。手に取った筆の質を見極める方法や自分にあった筆を見つけるためのアドバイスなど、書道用品店の棚に並んでいる筆を掴み取って買ってくるだけでは絶対に判らない領域を知ることが出来る。


筆を買うことがあるのなら、一度この人と話をしておいて損はない。筆の知識がある人ほど、話は楽しくなる。あるいは筆に賭ける熱意と主義・思想(?)を対峙させてみても面白いかも知れない。


とにかく職人気質で、「こっちの筆は大したことないんです」「あっちの筆の方が使い勝手はいいけど値段は安い」とか儲け度外視で平気で言っちゃう。お客に良い筆、適った筆を買って貰おうとするまっすぐな姿勢は好感が持てる。


鳳竹堂の筆は安くない。いや、安くない筆は安くない、と言った方が正しいか。だけど「自分よりうまい字がかける」「まとまるべき時は必ずまとまる」といった良い筆の条件を見事に満たしている。おかげでうまくなるための練習にならないからと日頃の練習には使えない(爆)。


筆専門と言われる老舗ですらどこの職人が作ったのか、産地偽装はないのか、そんな疑心暗鬼にもなりかねない日本筆の現状を思うと、職人、しかも催事デモンストレーション用のエセ職人ではないホンモノの筆職人と対話できる機会は貴重である。


出来れば都営地下鉄三田線板橋区役所前駅から歩いて10分の店舗(Googleストリートビューにリンク)にもおでかけください。軽く1時間は会話で潰れます(微笑)。
 


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2009年01月08日

古兪麋

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古兪(偏はこざと偏)麋と書いてコユビと読むらしい。墨の図録を見るとひとつや二つは竜の図案とともに、必ず収録されている墨の名前。

表面の干支の記載をそのままに取れば、1888年、光緒帝時代のものらしい。ちょうど120年前。清仏戦争の後、日清戦争の前。頂部には「超頂煙」とある。工業用カーボンの使用が墨生産現場で広まり始めた時期でもある。

側面にある銘「抱瓮軒巽氏珍蔵」というところから検索してみると、尹潤生氏の「墨苑監蔵録」に「抱瓮軒珍蔵」なる休城胡開文による墨が収録されている。そんなあたりの時代、出所なのだろう。

1/14追記:この名称の墨と由来については専門家の冨美堂びんてん氏が詳細にブログに記述しておられる。


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2009年01月05日

自分を引き上げてくれる道具

デジタル技術に溢れるこの時代に「道具」というものの見方そのものが消え去ってきているのかもしれない。代わりに「ツール」とか「ギア」とか「アイテム」とか言ったりしているけど、それは最早郷愁をも誘う昔ながらの「道具」ではないでしょう。

だが、「『道具』を持つ」という行為はいにしえから人類と他の動物を区別してきた最大の要因ではなかったのか。

だから?自分は「道具」という言葉の響きと「道具」ひとつひとつがもつ存在感に魅せられる。

「あ、この道具は自分の世界を広げてくれているかもしれない。」そう思える瞬間はとても稀だけどしっかりと自分の記憶に残る。そういう道具との出逢いを経て「だから自分は自分の世界を広げることが出来たのだ」とあとで感傷に浸る。

DSC06832-small-bw.jpgこの感覚が自分が人類として生まれたありがたさをこの上なく実感させてくれるものだから、ついつい「道具」との出逢いを求めてしまう。これは「原価」とか「コストパフォーマンス」と言った近代の概念とはまったく別の次元の、人として、歴史・時代・主義に関わらず、崇高な行為なのだと、自分を言い聞かせつつ。

今日もまたそういう「道具」に出会った。この「道具」を作った顔も名前も知らない人、そしてそれを見つけ出し選び出し洗練し、遠路はるばると届けてくれた人々の尽力と見識に心から感謝して、いまこの硯板に向き合う。

 

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2008年12月16日

尹潤生墨苑鑑藏録

尹潤生墨苑鑑藏録-大家研究与鑑定(表記は日本語漢字に替えてあります。中国のオンライン書店「当当網」の商品ページへリンク)



「四家蔵墨目録」(2006年再版)に収録されている4人の著名古墨コレクターのひとり、故尹潤生氏の執筆を長女の尹雨立女史がまとめ直したもの。紫禁城出版社より2008年6月の刊行。

目次および本文の見本ページはこちら(Amazon.cnへのリンク)


こちらはamazon.cnへのリンク
 
ところで、中国から直接書籍を購入する場合、「当当網」と「Amazon.cn」とどちらが得か。書籍などの商品そのものの価格に加えて、送料に注意する必要がある。

具体的には以下。
・当当網の海外送料は「商品合計価格の50%」。ただし最低送料が50元なので、購入商品価格の合計が100元に近くなるようにしておくとお得。
・Amazon.cnの海外送料は「1回あたり99元」。購入価格の合計が200元を超えると当当網よりも得になる。

購入する書籍の価格が100元を大きく下回り、しかも単品で注文する場合には送料込み価格提示をしている国内の中国書籍オンライン書店の方が得なこともある。具体的には「書虫」と「東方書店」、あるいは「上海学術書店」。ただしこれらの国内中国書籍専門店は送料込みの価格とするために1元あたり70円〜の換算レートを使って書籍価格を提示しているので、現地価格をまずAmazon.cnや当当網なので調べておくことをオススメする。

自分の場合、商品価格の合計が200元を超えるまでは当当網を使って、それ以上の場合はAmazon.cnを。また10元とか安っちい本の場合には書虫を使っている。上海学術書店では新品で調達できないときには古本での手配も依頼出来るので学術資料、参考文献としてどうしても手に入れたいときに力強い。さすがは学術書店。
 
中国の本の相場は自分の物価感覚からだと相当に安く感じる。海外書籍と考えると尚更。大学院時代にまだインターネットもなく、紀伊国屋書店で北米やイギリスで出版されたいわゆる洋書を買っていたときの「割高感」から考えると中国の書籍は本体価格の50%にもなる海外送料を含んでもなお、安いと感じる。なので、必要で無さそうな本も面白そうだと思ったら買ってしまう。しかし日本書籍だろうが中国書籍だろうが、同じ大きさの本が本棚で占める体積はまったく同じなのである。当然、本棚を圧迫する本が急速に増える(汗)。
 
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2008年12月14日

地学雑誌より

「端渓硯石産地の地質と古文献『懐瑞続硯譜』」(東京地学協会発刊「地学雑誌」 2001 Vol 110 No. 5, pp.734-743) 鈴木舜一(東北大学名誉教授)

昨今の分析によれば、端渓水巌石の鉱物組成を分析すると85%以上はモース硬度2の絹雲母であるらしい。となるとセラミック硯(組成によるが硬度6〜9あたり)やガラス硯(硬度5〜6)はとてつもなく硬すぎることになる。規格品としてよくみかける「(新/黄)澄泥硯」と呼ばれるセラミックを混ぜ焼成した陶器硯でも硬すぎるだろう。
 
ところで上記論文へのリンク、論文本体PDFファイルへのリンクではなく、掲載誌「地学雑誌」の当該号表紙写真と目次のページへと貼っている。というのも表紙写真が廃鉱となったダイアモンド鉱山、いや山というより穴なのだが、の写真で、ダイヤモンドがマグマから生成された過程を知ることができるから。これはキンバーライトと呼ばれるダイアモンド採掘場に必須の要素で、100キロ以上の地中深くからマグマが爆発とともに高速で吹き出した、いわば地球の吹き出物塊(笑)。この中から純度が高いまま超高圧で圧縮された状態で急速冷却固化した炭素のかけら、つまりダイアモンド(の原石)を探しだす。アタリどころと言われるキンバーライト近傍でも10トンの土石から見つかるダイアモンド原石の歩合は数グラムというから、その貴重さは伺い知れる。

端渓の水巌石を採掘した坑道でも、本当の鉱脈はわずか厚さ50〜60センチの地層だという。
 
古今東西に関わらず、珍重されるもの、というのは本当に珍しく、本当にかけがえのないものなのである。
 
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2008年11月29日

中国文房四宝全集1-墨

中国文房四宝全集 1 - 墨 (jojo卓越-中国Amazonの商品ページへ)



米国Amazonと提携している「joyo(卓越).cn」で購入した2007年9月発刊の古墨写真集である。

「中国美術分類全集」と言う、「え、本当に『全集』なんて完成し得るの?」と思ってしまうような中国美術至宝の総収録を目指した出版プロジェクトがあるらしい。その一環でさらに文房四宝に的を絞った「中国文房四宝全集」と冠したシリーズがあって、これはその北京出版社から出版された4分冊全集の第一巻。

ちなみにこの北京出版社からのシリーズ「中国文房四宝全集」は第一巻「墨」、第二巻「硯」、第三巻「筆、紙」、第四巻「文房清供」からなるらしい。文房具マニアには余りにツボ(笑)。

古墨の収蔵品集、写真集はいろいろある。最近のものでは北京故宮博物館の収蔵品を収録した「文房四宝(笔墨)(精)/故宫博物院藏文物珍品大系(故宫博物院藏文物珍品大系)」が知られる。上質な印刷と装丁で上質な故宮所蔵品を収録しているということで評価も高い。神田神保町の中国書店などでも並べられていた他、有楽町・冨美堂のびんてん氏もホームページで紹介しておられる。

その北京故宮博物館収蔵品集と比べて、こちらの「中国文房四宝全集」は北京故宮に限らず、上海博物館、天津博物館、安徽省博物館、黄山市博物館、広東省西漢南越王墓博物館などからの収蔵品提供を受けて、いわば中国が総力を挙げた逸品揃い。西漢の墨丸からの約200品目が素晴らしいカラー写真とともに収録されており、北京故宮の写真集と比べても見応えは遜色ない。印刷品質、紙品質、装丁品質も同クラスの外箱付き美術書である。本来異なる収蔵場所であるにも関わらず、写真の撮影環境がまったく同一なので相互比較をするにも易い(1箇所に集めたのだろうか?)。選定、解説を執った編集委員会もこれらの博物館の研究員、館員が主体となっているので、余程のハズレはないものと思われる。

上記の通称中国アマゾンで注文したところ、そもそも380元であるところがたまたま大幅ディスカウントされていて、海外EMSでの送料99元を加えても元の価格よりかなり安く買えてしまった。昨今は世界を揺るがす金融危機の影響で中国元の為替レートがかなり割安な状況にあるので、5000円ちょっとでこの立派な装丁の本編(写真)200頁+解説100頁の美術書が買えたのはラッキー。決済はクレジットカードが利用でき、海外EMSのため配達も約1週間と素速い。ただ現時点だと若干ディスカウント率が悪くなっている様子ですけど。。。

ということでちょっとしたオススメを紹介。(アフィリエイト狙いではありませんぞ!)


 
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2008年11月15日

龍尾山人氏別製 徽州曹素功 青麟髄






清墨古来の墨製法に則って、新たに制作された徽州曹素功芸粟斎による「青麟髄」。

重さ8グラム。その可憐な小墨のなかに清墨を尊び、その魅力に引き込まれた人たちの夢と期待が籠もっている。

畏れ多くもその一つを手に入れた。

ああ、この濃さは厳として体が引き締まる。そして淡さは神秘さの中に心が洗われていくかのよう。特に淡墨は書いてから時間が経つほどによくなっていく(現在進行形)。
基線と滲みが古墨張りに分かれていくので水墨画で重宝しそうである。


 
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龍尾山人氏別製 徽州曹素功 青麟髄






とにかく可愛い。


金箔が程よくこなれてくる迄、大事に保たせることが出来るだろうか?(微笑)
 
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2008年11月12日

オンラインショップ徽州曹素功芸粟斎 龍尾山人氏別製小楷羊毫






惚れ惚れする羊毫。現在手に入る羊毫材料としてはトップレベルでしょう。


小楷クラスの小さな筆は筆匠にしても販売店にしても決して高い単価では売れない実用品。いまのように営業利益を3ヶ月毎に株主に監視される時代ではなかなか作りきりません。良い材料を使って、もっと大きな筆を作ればより高く売れるからです。しかも小さな筆だからといって、工程数が大幅に減るわけでもなく、材料費が激安になるわけでもないのです。一生に作れる筆の本数が有限であるのは明らかだから、自然とより稼げる大きな筆へと向いてしまう。
ですから細筆、小楷で根がよい筆、特別なとっておきの筆を探すのは本当に苦労します。
 
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龍尾山人氏別製長鋒宿羊毫、小楷羊毫、それに伝民国時代の無銘筆






無銘筆はとにかく細い。壊れそうに細く短い。だから儚い。怖くて使えないので、別製小楷筆は便利です。

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