画竜点睛

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ひげを銀蒔絵で描き加え、ようやく完成しました。
これで一人前になったドラゴン、ほぼ1年にわたり硯箱を借りたままて塗りと蒔絵を施していましたが、やっとお返しできます。

さて次はと。
雲間に見え隠れするドラゴン、の予定。

大江戸骨董市

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屋根こそないものの、快適な環境で見てまわれる場所でした。
場所柄、富岡八幡宮よりオシャレな品ぞろえ、リバティのヴィンテージワンピースやアンティークグラスなども。

ほぼ「ハコ」にしぼって見て歩き、予算の3倍する繊細なカーヴのちいさなハコや、3mmくらいの象牙のつまみがついた吸い込まれるような使用感の引き出しのお針箱に溜息つきつつ、予算内でもなかなか良いもの見つけました。
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この立体的な組み合わせの感じがよいです。
開けていくときの楽しさがあるデザイン、これから考えます。
塗装剥がして下地作り直し、塗り直し、そして蒔絵と、さていつ完成することやら(笑)。

中古品の帯を血眼で漁る(失礼!)海外からの観光客、隣の店の人が一点の湯飲みに目をつけてやって来て羨ましそうに手に取る姿、集う人の観察もまた面白い骨董市でした。

富岡八幡宮で骨董市

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イケてるおねえさんもちょっと事情分かってるつもりの外国人も集う門前仲町は富岡八幡宮の骨董市

蒔絵の木地となるしっかりとした造りの箱がないものかと探しに。今時、良い箱が手に入らないのは硯屋さんとまったく同じ嘆き。しっかり作ってもらおうと思おうものなら、ヘタすれば中味よりも高くついてしまう。

こちらが必要とするのは蒔絵加飾の下地にする箱であるから、昔のしっかりした造りの箱がいい、というのは間違いないのだけど、目にした時点で既に立派な加飾がされてしまっていて、剥がしてしまうのには余りに勿体ない、なんてことが多い。箱はしっかり出来ているのだけど、飾りはしてないようなもの、この頃合いが選択を狭める。

骨董品を取り扱うお店に行くと、こういう中途半端なニーズに応えるある意味実用的な箱はおいてなくて、きちんとお値段がつくような立派な箱しかない。なので、探す場所は半分シロウトの人がやっているような骨董市、というかガラクタ市の方が良いかなあ、と。

そんな目的で出かけたワケだけど、出店者200超とか。。。一通り見たら早くもオヤツ食べたくなって、早々に退散!!

お気に入りの甘味処「いり江」を再訪できたのが最大の収穫でした(笑)。

こちらの寒天は相当に気合いが入って作られたもので、テングサからのヨードの香りがして食感が素敵なのですよ。塩気が目立たない程に調整された赤えんどう豆(いわゆる豆)も、ソフトに炊きあげた小豆(アズキ)もこのお店独特ですごくよくまとまってる。御徒町界隈の甘味処と違ってとても洗練。骨董市を口実に(笑)是非どうぞ!

(となりのオバサンがところてんを2人前の大盛で平らげていたのはナイショ)
 

ドラゴン完成!!

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ついに完成。

蒔絵は最後に磨いて仕上げて初めて、ニュアンスや素材同士のバランスが見えてくるのが難しいところ。
だからこうやって素材や技法を組み合わせた作品を完成させる、その積み重ねでしか得られないスキルがある。

宝珠の部分は何の素材を使おうか迷ったけれど、少し透明感のある雲母蒔きで。

さてこれは間に合わせたかった展示会へ直行。
次はもっと、技法が複雑に組み合わさって調和する作品にトライしたい。

とはいえ古典をなぞることはあくまでしない私。
アレンジ癖は生まれつき。

ドラゴンその5

硯箱にドラゴンの蒔絵加飾を進める、その第5回目。前回、稲妻の部分に青貝を微塵蒔きしたところから。

蒔いた青貝の上から漆を何度か塗ることで青貝の固定を確実にする。蒔かれた青貝は一旦漆の下に隠れることになるので、一見地味な表面に戻る。

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左が青貝の微塵蒔きに梨地漆を塗った状態。梨地漆は半透明な茶色のため、何となく青貝が透けては見えるが、前回の画像と比べるとかなり地味になっているのがわかる。


次に右が梨地漆に隠れた青貝を再び磨きだしたもの。これで表面は青貝が露出して、青貝の微塵破片のすき間には梨地漆が残って破片をより強固に固定した状態になる。

なおドラゴン本体も右の方が輝いて見えるのは金蒔きをした箇所も一部研ぎ出し始めたから。

この「研ぐ」作業が蒔絵の工程では重要で時間もかかり、蒔絵を始めたばかりの人は「これは蒔き絵ではなく研ぎ絵では」と一度は思う。

6月に作品発表会があるのでそろそろスケジュールが気になり始めた。